尼崎ボート恒例の地元選手中心の年末開催。そこで山下大輝(27=兵庫)、山下拓巳(22=兵庫)、山下智己(19=兵庫)の3兄弟が初めて一緒に出場した。

並びからポーズまで相談をして撮影。(写真左から)山下拓巳、山下大輝、山下智己の3兄弟が尼崎年末開催でそろって出場した(撮影・北條直治)
並びからポーズまで相談をして撮影。(写真左から)山下拓巳、山下大輝、山下智己の3兄弟が尼崎年末開催でそろって出場した(撮影・北條直治)

節間を通して、デビュー3節目の智己は2人の兄から陸の上で熱心に指導を受けるシーンが目についた。「2人の兄がいるので、とても安心感がありました。いろいろ教わることができたので、しっかり吸収してレーサーとしてつなげていきたいです」。初々しく目を輝かせながら話した。

次男の拓巳は意外にも冷静だった。「3人で走ることは、兄と走ることがあったので、あまり変わらなかったですよ。連(2、3着が1本ずつ)に絡むことはできたけど、できれば3人の中で目立ちたかったですね」と振り返った。

節間2勝を挙げた長男の大輝は、よりクール。「実はあまり意識をしていませんでした(笑い)。それよりも準優に乗りたかったですよ。インで6着が痛かった。5日目に取り返したけど、まだまだ足りませんね。まあ、2勝できたので、一生、威厳は保てるかな(笑い)。教えなければいけない立場でもあるので」ときっぱり。

写真撮影をお願いした時に並びからポーズに至るまで、3人で話す姿はまるで自宅で会話をしているかのよう。念入りに相談をしながら撮影に挑んだ。宿舎でもこんなエピソードが…。テーブルで3人が囲んで食事をしていると、周囲の選手から「あのテーブルだけなんかちゃうわ。実家やん」と言われるほどだった。仲の良さが垣間見えた。

3人のレーサー人生はこれから。それぞれ目標もある。大輝は24年から次世代を担うスター候補の「フレッシュルーキー」(登録5年以内の各レース場における推薦選手)に尼崎から選ばれた。「A級昇格! 優勝もしたいです」。地元での出場機会も増えるため、チャンスあり。拓巳は「B1級昇格。予選突破。まず、白星も挙げたいです」と前進あるのみ。拓巳は「水神祭です。それと3人で同じレースで走ってみたいですね。大輝1枠、拓巳4枠、僕が6枠とか」と、話していると、大輝が「兄弟はなかなか走らせてもらえないですよね。それこそ準優か、優勝戦でないと。そうなれるように頑張りたいです」。兄弟が番組で組まれることはほとんどない。過去には22年12月の尼崎年末開催で和田兼輔(37=兵庫)、和田拓也(33=兵庫)の兄弟がそろっての優出があった。夢の実現に向けてハードルは高いが、可能性はある。まずはレーサーとして、お互いに切磋琢磨(せっさたくま)しながら、ステップアップをして、いつか3人がそろって優出する姿を取材したい。【北條直治】