KEIRINグランプリ2016シリーズ(28~30日、東京・立川競輪場)の前夜祭が21日、都内のホテルで開催され、KEIRINグランプリ(30日)9選手とガールズグランプリ(28日)7選手が記者会見を行った。

 グランプリでは、競輪祭を制覇した平原康多(34=埼玉)に武田豊樹(42=茨城)がマークして、優勝賞金1億円超の頂上決戦でも関東ワンツーを狙う。

 頂上決戦の車番が正式決定し、グランプリ・シリーズのカウントダウンはラストスパートに突入した。昨年は公開抽選による車番決定でお祭りムード。しかし、グランプリ生誕の地へ回帰する今年はG1タイトルの格、平均競走得点などを熟慮したものとなった。

 1番車には、最後のG1競輪祭をまくり快勝で制覇した平原。その番手でワンツーを決めた武田が6番車で再び、黄金連係となる。「武田さんの前で自力」と、平原が決意表明すれば、武田は「6番車はデビュー以来、初めて」と苦笑交じりに前置きして「平原君に任せる」と競輪祭ワンツーの再現を狙う。1番車の利を生かして平原が前前好位なら、最後の最後でグランプリの大舞台に躍り出た勢いある2人が軸となるか。

 別線は、稲垣裕之-村上義弘の京都勢が結束。福島勢は新田祐大-渡辺一成の新旧ナショナルチームコンビで臨む。

 連覇を狙う浅井康太は、昨年に続く単騎自力。「優勝するのが普通」と、いきなりV2宣言だ。

 4月に地震で被災した地元熊本に復興のエールを送る中川誠一郎は、いつも通りの自力勝負。岩津裕介はコメントを保留。前夜祭から前哨戦の号砲が鳴り響き、すでに最終決戦は始まっていた。【大上悟】