【栗田文人・車券放浪記】

◆11R 初日はオープニングレースの3連単約15万円に始まり、10Rで約32万円、そして最終12Rでは約76万円まで飛び出した。新装された岸和田は、うわさ通りの高速バンク。上がり10秒台も続出しており、スピードタイプに絶好の舞台だ。

山崎の一発に懸ける。1予5R(1着)は上がり11秒2だったが、最終1センターまで中団の内に封じ込められ、そこから外をどかしてまくったもので、内容は力強かった。トレードマークのアフロヘアを揺らして「仕掛けた感じは問題ない。まずまずじゃないですか」と笑顔。ナショナルチームは直前までのハードな練習で疲労残りを口にする選手もいるが、山崎は「いつも通りなんで、全然(問題ない)ですね」とどこ吹く風だ。

白虎賞は初日特選で松浦の番手だった清水が準決以降をにらんで「ライン3人で決められるように自力を」と長い距離を踏む構えを見せる。対する古性も、そうそう機会のない地元3人連係の先頭を任され「相手が誰でも気持ちで負けないようにしたい」と闘志満々。「総力戦で」と飛び付きの可能性もにおわせた。準決フリーパスの一戦だけに、三谷を連れた野原も黙ってはいまい。早い段階からレースが動き、消耗戦は必至だ。となれば「ここのバンクはスピードが出るし、軽い感じで走りやすい」という山崎が、最後の最後にワールドクラスの足で飛んでくる。上がり10秒台前半を見てみたい。

3連単は(3)-(7)(5)(2)(8)-全。