村上博幸(38=京都)が稲垣裕之のまくりをかわして12年1月向日町以来、通算5回目のG3優勝を飾った。

 近畿勢が大挙6人、決勝進出を決めた。司令塔役を自任する村上は「近畿の中から優勝者を出そうと、みんなにチャンスがあるように2つに分かれた。結果的に自分が勝てて最高にうれしい」と笑顔で話した。

 今回は初日から自信めいたものがあった。「足もきれいに回せた。レースも見えて余裕もあった。何より4日間、落ち着いて走れたことが大きかった」と勝因を分析する。

 動ける選手がタイトル戦線を席巻する現在、追い込み選手の立ち位置は苦しい。それでも村上は「タテ足を磨いて前を抜く力、まくれる足も付けなきゃいけないと思っています」と進化を追求する。今年ラストのG1競輪祭も目が離せない存在だ。【村上正洋】