青山周平(36=伊勢崎)が2年連続3度目のMVPに輝いた。日刊スポーツ新聞社制定「第33回オートレース年間三賞」の選考委員会が行われ、20年殊勲賞にSS王座決定戦を制した青山を選出した。敢闘賞は上和田拓海(24=川口)、技能賞は森且行(46=川口)、女子特別賞は佐藤摩弥(28=川口)に決まった。

SG覇者が異なった20年も、終わってみれば「青山周平イヤー」だった。

年末の頂上決戦、スーパースター王座決定戦を連覇して2年連続賞金王に輝いた。年間最多の13度優勝の中には、GII川口記念を含むスーパーH(最高ハンの10メートル後方スタート)での4節連続Vが光る。

青山 選手史上、自分の中では一番良かった年でした。自分が自分ではない感じだった。特に、川口記念と伊勢崎のSGオートGPのスーパーHは、貴重な経験でした。スーパーHに置かれることは選手冥利(みょうり)なこと。スーパーHで戦えたことが生きている部分もある。自分の中では成長できたものはないと思うけど、最高ハンに戻って少し攻め方の視野が広くなった感じがする。それと、エンジンが1年を通して安定していたのが一番だと思う。昨年以上の成績を挙げるのは難しいけど、支えてくれた周りの方たちのサポートがあっての受賞なので、感謝の気持ちを忘れずに目の前の1走1走を大切に乗っていきたい。

19年は事故とフライングがゼロ。20年も記録を続けていたが、11月2日川口のSG日本選手権・準決勝戦12Rでフライングを切った。「あ〜、また、あと500回になってしまった(笑い)」。角南一如が達成した連続無事故記録500回を意識しての発言だ。状況判断が的確で、冷静沈着なレースぶりが目立つ。

今年は年明けの伊勢崎シルクカップでGI全場制覇を達成した。21年もS級1位はフェアプレーで美しく走り、快進撃を続ける。

◆青山周平(あおやま・しゅうへい)1984年(昭59)12月5日、千葉県生まれ。伊勢崎所属31期生。S級1位。SG優勝はSS王座決定戦(15、19、20年)、日本選手権とオートレースGP(18、19年)、オールスター(16年)。通算優勝は61度。趣味は映画観賞、公営競技観戦。163センチ、53キロ。血液型O。