J1第8節2日目は7日に9試合が行われる。ここまで川崎フロンターレ、名古屋グランパス、サンフレッチェ広島の3チームが開幕から負けなし。同一シーズンに開幕7戦以上不敗が3チーム以上あるのは29年目のJ1で初。これまでの最多は19年の2チームで、東京が開幕から12戦連続、広島が7戦連続負けなしだった。

今季は新型コロナウイルスの影響で各チームの消化試合数が違うが、首位の川崎Fが7勝1分け、2位の名古屋が6勝1分けと絶好調で、前節時6位の広島も7試合で3勝4分け。そろって不敗を伸ばすことができるか注目だ。

一方、19位の横浜FCは1分け6敗、最下位の仙台も1分け5敗といまだ白星がない。新型コロナウイルス集団感染で6試合が延期となったガンバ大阪も2試合で1分け1敗の未勝利となっている。

今季は例年以上の過密日程で、選手交代枠5人も維持。加えてJ1史上最多20チームで争われていることも影響してか、戦力差のある上位と下位の格差がさらに広がっているようだ。

◆川崎F 首位を快走する川崎Fは、開幕から7戦1失点の4位サガン鳥栖をホームに迎える。優勝した昨季の11戦連続不敗に続いて今季もスタートダッシュに成功。FWレアンドロ・ダミアンが得点ランクトップタイの6得点を挙げるなど攻撃陣は相変わらず好調だ。対する鳥栖は守備の要であるDFファン・ソッコが出場停止となる。

◆名古屋 2位の名古屋はアウェーで14位湘南ベルマーレと当たる。前節の0-0の引き分けで開幕からの連勝は6で止まったが、6試合連続無失点中と守備は鉄壁。今節も無失点に抑えれば、14年の浦和レッズがマークした7試合連続無失点のJ1記録に並ぶことになる。湘南とは戦力差もあり、11年ぶりのJ1制覇に向けては取りこぼせない。

◆広島 前節まで6位の広島は敵地でまだ白星がない19位の横浜FCと対戦。ここまで引き分けが4試合あるものの、開幕7戦不敗。18年にマークした9戦不敗のクラブ記録にあと2試合としている。7試合で11得点7失点と攻守に不安は残るが、アウェーの横浜FC戦はJリーグ公式戦通算6勝1分けと負けなしだ。

この3チームが最終的に目指す記録は15年の浦和が達成した開幕19試合連続不敗。当時は18チームによる2ステージ制で浦和は無敗のまま第1ステージを制している。J1で開幕7戦以上負けなしは次の通り。

▽19試合連続

15年浦和(13勝6分け)

▽13試合連続

02年横浜(11勝2分け)

03年名古屋(5勝8分け)

▽12試合連続

11年仙台(6勝6分け)

19年東京(9勝3分け)

▽11試合連続

20年川崎F(10勝1分け)

▽10試合連続

10年清水(7勝3分け)

13年大宮(8勝2分け)

▽9試合連続

12年仙台(7勝2分け)

18年広島(8勝1分け)

▽8試合連続

96年横浜F(8勝)

01年磐田(8勝)

05年鹿島(7勝1分け)

06年浦和(6勝2分け)

★21年川崎F(7勝1分け)

▽7試合連続

08年名古屋(6勝1分け)

16年川崎F(5勝2分け)

19年広島(5勝2分け)

★21年名古屋(6勝1分け)

★21年広島(3勝4分け)

【石川秀和】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「データが語る」)