J1横浜F・マリノスから期限付き移籍で加入したMF松田詠太郎(20)がアルビレックス新潟の攻撃の幅を広げる。昨季はJ2大宮アルディージャに期限付き移籍し、10試合に出場。出場機会は限られたが、持ち味は発揮し、右サイドを主戦場に1試合平均のクロス数はリーグ3位の4・4本。計32回のドリブルを仕掛け、相手を抜き去った回数は17回で、同成功率は53・1%に達した。そのプレーエリアは右サイドの敵陣ペナルティーエリア脇に集中した。

横浜から期限付き移籍で加入したMF松田詠太郎(2022年1月13日)
横浜から期限付き移籍で加入したMF松田詠太郎(2022年1月13日)

ドリブルからのクロスを得意とする右ウイング。新潟のサイドMFの多くは、MF本間に代表されるように中央へ切れ込むドリブルを得意とするが、松田は縦に勝負できるタイプだ。右のタッチライン際を突破してからのクロスで数多くチャンスを演出し、プロ1年目の20年にはJ1横浜で527分のプレー時間ながら4アシストをマークした。

横浜時代の松田詠太郎(2020年10月21日)
横浜時代の松田詠太郎(2020年10月21日)

選手層の厚い横浜からの期限付き移籍選手はJ2での活躍が目立つようになり、昨季はMF吉尾が町田で10得点10アシスト(今季から横浜復帰)、MF山田は山形で8得点6アシスト(今季から完全移籍)。名門クラブ出身の20歳ウイングにも、ゴールとアシスト量産の期待が高まる。【石川秀和】