なでしこジャパンが男子高校生にひねられた。日本代表合宿3日目の7日、静岡市内で行った静岡学園との練習試合に0-12。代表チームの広報担当者も「ここ数年では見たことがないですね」と驚く、2桁失点での完敗。「あまりにも、でしたね」。高倉監督の目が少し潤んでいた。

 開始25分で4失点。指揮官の声は次第に小さくなった。相手のスピードについていけず、ボールを持つことすらほぼできない状況で試合が進んだ。「つなぐサッカーと想定していたのに」。スコア重視ではなく、ビルドアップ、連係確認を目的にしたが、マッチメークのミスを認めざるをえなかった。指揮官は「ストレスをためちゃったかな。今後は私自身、相手選びも勉強しながらやらなきゃいけない」と猛省だった。

 先発フル出場したDF佐々木繭(23=仙台)は「女子であの速さはないので…。アメリカとも違う」と驚いたが、「この経験を次に生かしたい」と前向きだった。【成田光季】