日本協会は29日、日本代表が11月に欧州へ遠征し、ブラジル、ベルギーと国際親善試合を行うことが決まったと発表した。

 ブラジルとは10日にフランス北部リールのスタッド・ピエール・モロワで。キックオフは午後1時(日本時間同9時)。日本協会の主催試合として開催され、テレビ朝日系で全国生中継される。ベルギーとは14日に対戦するが、会場とキックオフ時間は未定。こちらもテレビ朝日系で全国生中継される。

 リールは、日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(65)の自宅がある都市。W杯ロシア大会出場を決めてから初の海外遠征が「凱旋(がいせん)試合」となった。

 ハリルホジッチ監督は「世界の強豪の中でもトップの2チームとの対戦となります。ブラジル代表は世界のサッカー選手たちにインスピレーションを与えているチームです。現時点で最も良い代表チームと言ってもいいかもしれません。我々にとって成長するための良い機会であり、W杯を前に自分たちの立ち位置を知ることができる試合になると思います。また、この試合がリールで開催されることをうれしく思います。私が指揮を執ったクラブのある街であり、たくさんの友人が今もなお暮らしています。そしてベルギー代表もここ数年、常に上位をキープしているチームです。個々の能力が高いチームであり、どのチームと戦っても勝つ力を持つチームです。この試合も私たちにとって実りのある試合にしなくてはいけません。2試合とも相手が勝者として予想されるでしょうが、私たちも果敢に挑みたいと思います。相手をリスペクトしつつ、自分たちのこともリスペクトし、自分たちを成長させながら、勝利という結果を目標にしたいと思います」とコメントした。

 日本協会は当初、ブラジル、フランスとの対戦を目指して調整していたが、フランスが11月の欧州予選プレーオフに回る可能性を残していることから、既に予選突破を決めたベルギーに方針転換した。ブラジルは国際サッカー連盟(FIFA)のランキング2位で、日本は過去2分け9敗と勝ったことがない。反対にベルギーとは2勝2分けと負けていないが、現在のFIFAランクは5位と急激に力をつけている。この豪華2連戦は、40位の日本にとってW杯への格好の腕試しの場となりそうだ。