ワールドカップ(W杯)ロシア大会に向けた親善試合・ガーナ戦(30日、日産ス)に臨む日本代表が25日、関東近郊でトレーニングを行った。この日、MF長谷部誠ら4人が合流し、ガーナ戦の代表メンバーが全員そろった。西野朗監督はトレーニング後に取材に応じ、MF青山敏弘(32=サンフレッチェ広島)の離脱など、負傷者が続く事態に「想定以上の状態ではあります。最終23人のリストを出さないといけない中、プラスで招集したわけですが、予想以上に状態が整っていない」と危機感を口にし「再招集を視野には持たないといけないと感じているんですけど」と追加招集に含みを持たせた。

 FW岡崎慎司(32=レスター)、MF乾貴士(29=エイバル)は別メニュー調整が続く。岡崎はリハビリのためこの日は午前中に室内トレーニングを行い、夕方からの全体練習には参加しなかった。だが、指揮官は「岡崎は回復は非常にいいです。最後、間に合う可能性もある」。乾はランニングのスピードを上げ、順調に回復しており、指揮官は「再招集を並行して視野に入れながら考えなくてはいけないですが、現時点では考えてはいない」と早急な招集には否定的だった。

 この日は全員が集合し、宿舎で顔合わせを兼ねた10分程度のミーティングが行われ、西野監督が全選手の前であいさつした。指揮官は“所信表明”の内容に「代表チームの活動、試合というのがあまりいい形で発信されていない。関心が少し薄れ、代表がどうなのか…という中でW杯を迎えるわけで。W杯の前に、代表チームとして、劇的とは言いませんが、新しい体制の中でのゲームを(ガーナ戦で)見せようという話しをした」と明かした。その中で「結束した力を出さないと戦えない。それが日本チームの良さ。結集した力を短い時間でつくっていこう」と強調したという。今後、戦術練習に入っていくが「何度も言いますけど、いろんな形に対応していかなくてはいけない。システムも人も変えていかないと戦えない、W杯は」とし、3バック構想について「それも考えています」と明言した。