サッカー女子の日本代表「なでしこジャパン」が27日、女子ワールドカップ(W杯)フランス大会(6月7日開幕)へ向けて羽田空港から出発した。

空港ではチームが搭乗する日本航空によるセレモニーも行われた。高倉麻子監督(51)は「選手1人1人が高いモチベーションで、大好きなサッカーに取り組みながら、ぜひ世界一を目指してという強い気持ちで臨んでいます。みなさんの力をお借りして、世界一まで届くように全力で頑張っていきたいと思います」とあいさつした。

11年ドイツ大会以来、2大会ぶりの優勝を目指す日本は、22日から千葉県内で事前合宿を行って調整してきた。チームは16年4月に就任した高倉監督のもとで世代交代を進め、今大会は20代前半までの選手が23人中15人を占める若いチームとなった。前回W杯経験者も15年カナダ大会時は17人いたが、今回は6人のみ。平均年齢も前回大会から約4歳下がった。

それでもMF長谷川唯(22)ら14年U-17W杯コスタリカ大会を制した選手が6人、FW遠藤純(19)ら18年U-20W杯フランス大会優勝を経験した選手が4人選出されるなど経験豊富な実力ある若手も多い。国内合宿中は、4大会連続出場となる大黒柱のMF阪口夢穂(31)、3大会連続出場のFW岩渕真奈(26)らがコンディション不良で別メニュー調整となるなど状態が心配されたが、10日の1次リーグ初戦まではあと約2週間あり、指揮官は「復帰の見通しが立っている選手もいる」と自信をみせる。

海外でプレーしており、現地で合流する主将のDF熊谷紗希(28)、MF宇津木瑠美(30)を除く選手21人を代表してあいさつしたMF中島依美(28)は「スタッフ、選手、チーム一丸となってみなさんの期待に応えられるよう精いっぱい戦ってきます」と意気込んだ。

日本は2日にフランスでスペインと大会前、最後の国際親善試合を行い、10日(日本時間11日未明)に1次リーグ初戦のアルゼンチン戦をむかえる。