【レンヌ(フランス)22日=松尾幸之介】女子日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランク7位)のFW横山久美(25)が22日、オランダ(同8位)と戦う25日(日本時間26日未明)の決勝トーナメント1回戦でのゴールを狙う。オランダ戦は高倉麻子監督体制で唯一の勝利となった17年6月の対戦で決勝点を挙げるなど、ここ3戦2発をマーク。自身初となるワールドカップ(W杯)でもその力をみせつけ、日本を8強へ導く。

持ち前の勝負強さを見せる時がきた。負ければ終わりの決勝トーナメント。今大会初得点、そして8強進出へ。横山は「楽しみな一戦。頑張ります」と決意を語った。

16年4月からの高倉体制でオランダと対戦した3戦で2得点。17年6月の対戦では後半途中出場から決勝点を挙げて勝利に導くなどキラーぶりを発揮している。今大会はここまで3戦中2戦に先発。第3戦ではGKの好セーブに阻まれたが、惜しいFKも放つなど見せ場も作った。良い感触を維持してレンヌ入りし「過去は過去なので。(調子は)良しも悪しも自分次第」と意気込んだ。

決戦に向けて意識も高まっている。22日の練習ではチームバスとは別で全体練習の約40分前にグラウンド入り。「練習でも最初から100%でできる」と体力強化を目的にクラブでも約6年間続けているランニングを1人で約30分間こなした。自慢の金髪を光らせながら広瀬フィジカルコーチとのフィジカルトレーニングも敢行。一汗かいて定刻通りに到着したチームの輪に加わった。

W杯出場権を獲得した昨年のアジア杯では準決勝の中国戦で後半途中出場から2得点、決勝のオーストラリア戦でも後半途中から入って決勝点を挙げ、チームを優勝に導いた。高倉体制での13得点中7得点は途中出場から。苦しい展開の中でチームを救うゴールを奪ってきた。

オランダには17年7月から1年間所属したフランクフルト時代の同僚で、今でも連絡を取り合うMFフルーネンもおり「運動量が豊富な中心選手なので、楽しみですね」と語る。なでしこが今大会唯一の白星を挙げた街レンヌで、再び勝利をつかみとる。