日本サッカー協会は9日にオンラインで理事会を開き、日本代表の森保一監督(51)は来年の東京オリンピック(五輪)直前までA代表に専念し、監督を兼務する同五輪代表は本番のみ指揮することを正式に決めた。

両代表の活動が重なる期間は、これまで五輪代表の監督代行も務めたA代表の横内昭展コーチ(52)が五輪代表を監督として率いる。

また、ナショナルトレセンGKコーチの元日本代表GK川口能活氏(44)が五輪代表GKコーチに正式に就任し、兼任していた下田崇GKコーチ(44)はA代表に専念。来年1月にはA代表コーチを1人増員する。

両代表にとっての最善を導き出した。新型コロナウイルスの影響で東京五輪が1年延び、W杯アジア最終予選を戦うA代表と活動期間が重なった。森保兼任体制のあり方について、技術委員会で昨年の活動成果を洗い直しながら協議を続けてきた。

五輪代表は、A代表の活動期間以外はほぼ選手を招集できない。来年3月と5~6月の国際Aマッチデーには、両代表がそれぞれ計6試合を予定している。

反町康治技術委員長は「結局、(新たな五輪世代の)U-24の選手がオーバーエージを含めると7、8人、A代表で最終予選を戦う」と予想する。

五輪延期によりMF久保(マジョルカ)DF冨安(ボローニャ)以外にもA代表に名を連ねる五輪世代にも期待を寄せられる状況となった。A代表のW杯アジア最終予選と、五輪本大会とは日程が重複しないこともあり、森保監督は来年6月上旬からの五輪直前合宿前まではA代表に専念するのがベストだと判断した。

反町技術委員長は「最終予選と五輪、集大成の2つをいい形で終わらせる最良の手段。ワンチーム、ツーカテゴリーととらえている。A代表とU-24の集合体が合体して五輪本大会にいく。この2人(森保監督と横内コーチ)に任せて五輪を戦ってもらいたい」と語った。【浜本卓也】