日本代表MF南野拓実(25)が10番の重みを胸に秘め、歴代最長に並ぶ国際Aマッチ出場6戦連発を狙う。オランダ合宿3日目の7日、チームはアーネム近郊で練習。オンライン取材に応じた新10番の南野は出場5試合連発中で、9日のカメルーン戦に出場して得点を決めれば、木村和司に並ぶ日本代表最長記録となる。欧州トップ級クラブのリバプールでもまれ、成長した実力を記録達成で証明する。

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6日に発表されたばかりの新10番は静かに燃えていた。10番を背負った歴代選手が、南野の頭に浮かんだのだろう。「背番号のこだわりはない」と前置きした上で、こう続けた。「今まで代表を背負ってきた選手が付けた番号と理解している。だからといって、背番号にプレッシャーを感じることはない。いつも通りプレーできれば」。あくまでも自然体で、重責を担う覚悟を示した。

南野には「10番の系譜」にふさわしい記録がかかる。国際Aマッチ出場試合では5試合連続得点中。9日のカメルーン戦に出場した際、ゴールすれば「日本の背番号10」木村和司が持つ出場6戦連発の歴代最長に並ぶ。今、所属先のイングランド・プレミアリーグ昨季覇者リバプールで何よりもゴール、アシストという結果にこだわっているという。今回の代表遠征でも、その姿勢は同じだ。

「高いレベルの選手たちと練習、試合をしている。結果を出してこそ、成長が実感できる。今はレベルアップしているかは分からない。少しでも証明するために結果で成長したところをみせられれば」

世界屈指の3トップと言えるフィルミノ、サラー、マネと先発争いする環境で大きな刺激を受け、貪欲さも増した。「注目される中で結果を残して(周囲に)認めさせたい。チームでも自分の居場所を確保していきたい。ボクはいつもガムシャラに代表でも結果を残さないと。チャンスは確約されているものはない」。リバプール移籍後初の国際Aマッチで、南野が貪欲な10番として記録に挑む。【藤中栄二】