連覇の壁は高かった。「ヤングなでしこ」U-20女子日本代表が決勝でスペインに敗れ、大会史上初の連覇はならなかった。

この日は苦しい出だしだった。前半12分、一瞬の隙をつかれ、DF陣の背後に出たFWガバーロに先制ゴールを献上。さらに同22分にFWパラルエロに追加点を許すと、その4分後には日本がハンドを取られ、そのPKを決められた。

前半を0-3で折り返し。しかし、数々の激戦を勝ち抜いた日本は諦めなかった。後半開始直後の2分。絶好の位置でFKを獲得すると、キッカーのFW山本からつないで、最後は後半から途中出場したMF天野紗(すず、18=INAC神戸)がこぼれ球を押し込んだ。

頂点へはあと1歩及ばなかったが、この日もアグレッシブなプレーで何度もスタジアムのファンを沸かせた。

強豪をなぎ倒し、たどり着いた決勝。1次リーグでは最終戦でアメリカに3-1で勝利するなど3連勝。フランスとの準々決勝では、1点ビハインドの延長後半ロスタイム5分に土壇場で追いつき、PK戦を制した。

王国ブラジルとの準決勝では、1度追いつかれながらも後半39分にFW浜野まいか(18=INAC神戸)が決勝ゴール。最後まで諦めない姿勢で、勝利を積み上げてきた。

どんな場面でも、笑顔とサッカーを楽しむ姿勢を忘れなかった日本。この日もコスタリカの会場から、健闘をたたえる大声援が送られた。