日本サッカー協会(JFA)は30日、中止になっていた26日のFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会アジア2次予選の北朝鮮-日本戦について、国際サッカー連盟(FIFA)が日本の3-0不戦勝と決定したと発表した。裁定するFIFA規律委員会から、この試合が0-3で朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の敗戦として没収されると未明に通知があったという。

合わせて、JFAの宮本恒靖新会長(47)と日本代表SAMURAI BLUE森保一監督(55)のコメントも出した。

◆宮本会長「3月26日に平壤で試合が行われなかったことについて、日本時間の本日未明にFIFA規律委員会の決定内容を受け取りました。この試合の取り扱いに関するステータスが更新されたことは良かったと思います。W杯予選突破に向けて、森保監督やスタッフ、選手たちには引き続き良い準備をして試合に臨んで欲しいですし、JFAとしてもしっかりとサポートをしていきます」

◆森保監督「没収試合で日本の勝利という結果の通知を聞きました。選手たちの大切な出場機会が失われたことに変わりありませんが、1つ前に進んだとポジティブに捉えています。当然この結果に満足することなく、6月の代表活動(2次予選ミャンマー戦)、最終予選、W杯本番へと力を積み上げていきたいと思います」

FIFAは23日、平壌開催および試合自体が中止になった北朝鮮-日本戦について「開催および日程変更はない」と決定していた。予選の事務局が公式サイトで「北朝鮮協会が代替開催地を確保できないこと、延期するための日程に余裕がないこと」を理由に挙げ「さらなる対応と試合結果については規律委員会に付託される」と添えた。6月の国際Aマッチデーは2次予選の残り2戦で埋まっていた。

北朝鮮が自ら実施を放棄しただけに、AP通信など欧米メディアは「規律委が没収試合とし、日本の3-0不戦勝になる可能性が高い」と一斉に伝えていた。その場合、日本は2次予選4連勝となり、戦わずして9月の最終予選進出が決まることになっていたが、その通りになった。

21日はホーム(国立)で北朝鮮に1-0で勝利。一方で同日、アウェーの平壌開催が急転白紙となり、チームも前代未聞の途中解散に追い込まれていた。