広島のエースFW佐藤寿人(33)はベンチで歓喜の瞬間を迎えた。後半12分にFW浅野拓磨(21)と交代。J1通算最多得点記録(157点)を持つストライカーが「役割は変わってくる」と、エゴを封印した。浅野の優勝を引き寄せる得点を「若い選手の成長が優勝につながった。もちろん自分も活躍したいけど、うれしい」と素直に喜んだ。

 年間勝ち点1位で臨んだCS。仕切り直しの感もあり「プレッシャーがあった」というが、笑顔で終わらせた。メダルを胸に次はクラブW杯。「楽しんでプレーしたい」と意気込んだ。

 一方でこの日程に対しても物申している。選手会の会長も務めるだけに「(年間優勝を決める)大事な試合を、疲れている中で、あえて中2日にする意味が分からない」。この日の大一番は午後7時半開始だった。優勝決定後のテレビ生出演なども踏まえ「昼開催にしてもらわないと、僕たちが(テレビ出演を)終わるのは一体、何時になるのか」と疑問を呈した。