J2山形の「元祖ミスターモンテディオ」こと高橋健二コーチ(46)がトップチームから外れることが14日、分かった。12年から同職を務めていたが、恩師・石崎信弘監督(58)の今季限りでの退任により、一区切りをつけた形となった。今後は下部組織のコーチに復帰するか、退団して他クラブへのコーチ修業も検討している模様。Jクラブの監督就任に必要なS級ライセンスは現在取得中で、将来、クラブ初の生え抜き監督候補として視野を広げる活動に出る。

 山形出身の高橋コーチは日大山形高、国士舘大を経て、94年に当時JFLのNEC山形入り。引退する06年までの13年間の現役生活を山形一筋で通した。攻守に強烈な存在感を放つMFとして通算416試合に出場し39得点を挙げた(JFL通算128試合19得点、J2通算288試合20得点)。山形出身で、チーム草創期から主力として活躍したイケメンMFを、サポーターは当時「ミスターモンテディオ」と呼んでいた。

 引退後の07年からフロント入りし、08年から指導者に転身。下部組織のコーチを経て12年にトップチームに昇格した。14年から就任した石崎前監督は、高橋コーチが現役時代に4年間指導を受けた間柄だった。師弟コンビを結成し、就任初年度のJ1昇格を始め、ヘッドコーチ格として3年間チームを支えてきた。

 空席となったトップチームのコーチには、今日15日に就任会見を開く木山隆之新監督(44)の愛媛時代の片腕で、前愛媛コーチの青野慎也氏(37)が就任する。愛媛からの加入はFW瀬沼優司(26)FW阪野豊史(26)DF茂木力也(20)に加え、新たにGK児玉剛(28)の加入も判明した。「木山チルドレン」の5人でチームを固める大胆な改革策で来季に臨む。