横浜FCは今夏加入したFWレアンドロ・ドミンゲス(34)の、後半50分の同点弾で、首位湘南との「神奈川ダービー」を引き分けた。左太もも痛も癒え、6戦ぶりのベンチ入りとなったFWカズ(三浦知良、50)の出番はなし。「粘ったのは良かったけれど、逆転して勝ちたかった。これで良しとはしたくない。残念ですし、悔しいです。次はホーム(9日、金沢戦)ですし、絶対に落とせない」と勝ち点1に満足していなかった。

 0-2で迎えた後半26分、DF藤井悠太(26)のパスを受けると、細かいドリブルで相手をかわして右足シュート。同50分にはMF佐藤謙介(28)の左クロスを右足で冷静に押し込みんだ。柏時代の11年にJリーグMVP男は、今夏加入後8戦目で初ゴール。「2点目は緊張してしまう場面ですが、経験もあるし、落ち着いて決めることができた。最後まで諦めずに走った自分たちに、ご褒美を与えてくれた。これからもっと調子を上げていけば、もっとチームに貢献できる。ポイントを稼いで1位、2位を狙う。ダメでも3から6位のプレーオフを目指したい。そのために横浜FCに来た」と力強かった。

 この日の湘南のホーム試合は、前身の「フジタスペシャルデー」。横浜FC中田仁司監督(55)は現役時代はフジタ工業でプレーしていただけに、試合前のロッカールームでは「オレもフジタ出身だから、今日は(湘南サポーターは)オレを応援しているんだ」と言って選手を送り出した。反応が鈍い選手らに対し、カズが「笑うところだぞ」とツッコミを入れたことも、試合後に明かした。