ジュビロ磐田FW小川航基(20)が、視察に訪れた東京オリンピック(五輪)代表の森保一監督(49)の前で復帰後初得点を挙げた。2本目の30分から出場。同38分、MF荒木大吾(23)がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。小川航は「お願いします」と先輩に声をかけ、転々とするボールを真っ先に拾った。冷静にゴール右隅を突くゴール。昨年5月、U-20W杯韓国大会1次リーグで左膝前十字靱帯(じんたい)損傷と外側半月板損傷の大ケガを負って以来、初得点だ。「『ごっつぁんです』という感じですが、1点は1点。余裕を持って蹴ることができた。(公式戦出場へ)段階を踏んでいる感じ」と喜んだ。

 試合後には、森保監督と初対面した。「一緒に仕事ができることを、楽しみにしています」と告げられたという。復帰後初実戦だった1月31日東海大熊本戦よりも長い約15分間プレー。名波浩監督(45)には「航基は良かった。顔を出したり、背後に抜ける回数が増えている」と言わしめた。指揮官から高評価を得た20歳は「自分のいない代表の試合を見て、いろんな思いはある。もう1回戻って、エースとして活躍したい」と代表復帰への気持ちを高めていた。【保坂恭子】