ジュビロ磐田と清水エスパルスが、今日25日、そろってホームで開幕戦を迎える。ヤン・ヨンソン新監督(57)が率いる清水は、鹿島アントラーズ戦の試合会場となるアイスタで非公開練習を行った。初陣での勝利を狙う。

 穏やかな青空の下、アイスタのピッチでスタッフ、選手が肩を組んで円陣を作った。主将のMF竹内涼(26)が「みんなで声を出していきましょう!」と雰囲気を盛り上げ、練習がスタートした。開幕戦の準備が進むスタジアムで、約1時間半の調整を非公開で行った。11対11の戦術練習、セットプレーの確認などをしたといい、ヨンソン監督の表情は晴れ晴れとしていた。

 「天気も良く、ピッチの状態も確認できて、集中力の高い練習ができました。準備は十分です。強い相手だと思っていますが、我々も強いチーム作りができています」

 相手は、国内主要タイトル19冠を誇る鹿島だが、勝機は見いだしている。今季アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)やプレシーズンマッチの映像を分析し、守備の隙を突く攻撃練習を積んできた。今週の練習で、コーチ陣からは「(センターバックの)昌子、植田の裏を狙え!」と何度も指示が出ていた。指揮官は「いい守備はしっかりやっていくが、自分たちの攻撃的サッカーを出していく。言える特徴はサイド攻撃です。クロスが上がれば、起点となる選手がいます」と自信を見せた。

 目指すは、2015年鹿島戦(3-1)以来3年ぶりの白星スタート。清水での初陣を迎える監督は、練習後、選手に声をかけた。「緊張することもあるが、楽しむことが大事だ」。J1定着、名門復活へ。胸を高鳴らせて開幕戦に臨む。【保坂恭子】