J3ブラウブリッツ秋田は2日、J2のクラブライセンス申請をJリーグ機構に提出したことを発表した。昨年まで2年連続で申請を見送ってきたが、審査基準の1つになる施設面でこのほど、秋田市議会が同市にある八橋運動公園陸上競技場の改修予算案を承認。新スタジアム建設構想も前向きに検討されていることから、クラブも申請に踏み切った。

 秋田県庁で会見を行った岩瀬浩介社長(37)は「(最低条件は)満たしていると思っている」と話した。昨季は悲願のJ3優勝を果たしたが、J2ライセンスがなく自動昇格できなかった。同社長は9月下旬に予定されるライセンス交付発表に期待し、「差し戻しがあっても、大きな修正や訂正はないと思っている」と手応えを口にした。

 収容人員2万125人の八橋陸上競技場は来季開幕までに、大幅な改装が見込まれている。ナイター照明や大型映像装置の新設、ロッカールームやドーピング室の設置などを予定。一方で正面スタンドの屋根の設置や、トイレ数などの課題も残る。だが、岩瀬社長は将来の新スタジアム建設構想が、ライセンス交付を後押しすると期待する。

 チームは現在、6勝3分け6敗の勝ち点21で9位だが、自動昇格圏の2位とは勝ち点7差の「圏内」につける。ホーム入場者数も1試合平均3447人と、昨季終了時の2364人を上回り、平均3000人以上のライセンス取得基準を超える。岩瀬社長は「スポンサー収入も右肩上がりで、J2分配金が入ればJ2で戦う最低限の基盤はできている」と自信をみせた。【佐々木雄高】