ヴィッセル神戸から期限付き移籍で湘南ベルマーレに加入したFW小川慶治朗(26)が、柏レイソル戦で“湘南デビュー”を果たした。

 小川は後半32分に、FW梅崎司に代わってピッチに立つと、前線を積極的に走り回った。同36分には、FW菊地俊介の左クロスをファーサイドで合わせてシュートも、枠を大きく外し悔しさをあらわにした。

 シュートはその1本に終わったが、試合後は手応えを口にした。「最後まで集中力が切れずチームで戦えたし、個人のところでも戦えた、すごい気持ちいい勝利。(チームが)苦しい時間も続いていて、後半頭から準備していたんですけど、最後、みんなと一緒に勝ちを分かち合えた。すごく良かった」。

 神戸では今季、J1リーグ戦では5試合、先発もわずか2試合の出場にとどまっていた。リーグ戦に最後に出場した4月28日の川崎フロンターレ戦(1-2敗戦)から2カ月、リーグ戦で出番がない中、7月8日に湘南に加入し、合流して驚いたのは練習量だったという。「あれだけの激しい、勝負にこだわった練習をしていますし、湘南を支えてくれる皆さんがいたら負けないと思った。妥当な勝利」と胸を張った。

 豊富な運動量を前面に出し、人が人を追い越す“湘南スタイル”への適応にも自信をのぞかせた。「アップから一体感を出しているし、気持ちの高め方は今までにないチーム。自分の特徴のランを生かして頑張りたい。チームも僕も、ランを強みにしている。大分、フィットしてきていると思うし、タイミングがチームメートと合ってきたので、公式戦でも出すとゴールにつながる。チームの助けになるために来ている。これから勝ちを重ねる手助けをしたい」と意気込んだ。【村上幸将】