FC町田ゼルビアMF平戸太貴(21)が、後半29分のFW中島裕希(34)の同点弾、そして同35分にはFWドリアン・バブンスキー(22)の逆転弾をアシストした。町田の若き2人が、チームを首位の松本山雅FCと勝ち点1差の3位に押し上げた。

平戸は後半25分に先制を許すと、迎えた29分、1分前に途中出場したMFロメロ・フランクからのパスを右サイドで受けるとクロスを上げ、そのボールを中島が頭で押し込んだ。「自分たちが前からチェイシングしてボールを奪う部分(を重視した)。あまり深い位置では、そんなに深追いせず、しっかりブロックを作って守備して、奪って前に配球して押し込んでから、どう攻撃するか、押し込む前にカウンターでどう仕留められるかを意識して攻撃していた。先制されて、みんな(プレーの)強度が落ちたと思ったけれど『まだ時間があるから、1点取れば変わるぞ』とみんなで声を掛け合って、早い時間で追いつくことが出来た」と振り返った。

同35分には左FKを鋭くゴール前に蹴りこむと、ゴール前で待ち構えたバブンスキーが頭でねじ込んだ。平戸のアシストで、2-2で引き分けた4月8日の熊本戦以来、7カ月ぶりの今季3ゴール目を決めたバブンスキーは「本当にうれしい。ピッチに出るたびに、どんな時にも点を取ろうと思っていた。平戸は、どの試合でも常に良いクロスを上げてもらっている。良い位置に入って得点できた。これを続けたいし、次の結果を出したい」と笑みを浮かべた。

残り2節で松本とは勝ち点1差に迫った。平戸は「6位以内を目指すのは最初、目標として掲げていたけれど、優勝を狙える位置に来てからは、みんなで優勝しようという気持ちでいた。1番上を目指して、残り2試合やりたい」と冷静に語った。【村上幸将】