清水ユースは2-0で浦和ユースに完勝し、開幕白星発進となった。MF青島太一(3年)が左足で2得点。中学3年時に全国3冠を達成した「黄金世代」の点取り屋が、勝利に導いた。

チャンスを確実に仕留めた。前半17分、小気味いいパス回しで右サイドを突破。味方からパスを受けたMF青島太は絶妙なトラップで相手DFを置き去りにした。「ファーストタッチで決まったと思いました」。勢いよくエリア内に進入すると、左足で先制点。押し込まれる展開をしのいで迎えた後半36分には、再び左足でネットを揺らした。「内容はまだまだですが、勝てて良かった」。開幕2得点の活躍にも、試合後は控えめな笑顔を見せた。

今年2月には、トップチームの鹿児島キャンプに参加した。「ピッチで自分を表現する難しさを知りました」。練習では積極性を欠き、キャンプ中の練習試合にも出場できない悔しさを味わった。それでも、3月にはJリーグの公式戦に出場できる「2種登録選手」となり、士気は上がっている。

トップチームは開幕から6戦未勝利で最下位。青島太は「ユースで活躍すれば、見てくれている人はいると思う。結果を残してトップの力になりたいです」と、育成年代からクラブを盛り上げる決意だ。次戦に向けても「目に見える結果を出し続けていきたいです」と力を込めた。桜満開の春。清水の次代を担う逸材が、華やかなスタートを切った。【神谷亮磨】

◆青島太一(あおしま・たいち)2001年(平13)4月17日、藤枝市生まれ。青島SSSでサッカーを始め、藤枝東FCジュニア-清水ジュニアユースでプレー。17年愛媛国体は、少年男子県選抜として出場。167センチ、64キロ。右利き。