現在8戦負けなしでリーグ2位のJ2モンテディオ山形は18日、満開の桜が咲き誇る山形県総合運動公園で練習を行った。次節21日は平成最後のホームゲーム(レノファ山口FC戦午後2時開始)となる。好調チームの中でも、特に絶好調のFW大槻周平(29)が3戦連発を宣言。一時代の大きな節目に、首位奪回を目指す。

視線の先には、満開の桜が咲き誇っている。北国の遅い春を満喫するよう、好調山形イレブンは精力的に動き回った。2時間弱の練習だが、約10分間の紅白戦を3本も行った。中でも、2戦連発中の大槻の動きは、さえ渡っていた。左シャドーで出場し、競り合いに負けることなく何度も相手陣内を脅かす。間違いなく好調キープだ。

昨年12月、期待されヴィッセル神戸から加入したが、開幕からしばらくは無得点が続いた。念願の移籍初ゴールは前々節(7日)のホーム東京ヴェルディ戦で飛び出し、2-1で勝利に導いた。苦しんだ末の1発に「結果を示せず焦りはあったが、今は1点取れたことでいい流れが来ている」と笑みを浮かべる。少し肩の荷が下りて臨んだ前節(13日)のアルビレックス新潟戦は2ゴールの大暴れ。今季通算3得点はチームトップの得点数を誇る。好調モンテをけん引するFWは次節、厳しくマークされそうだが「ゴールやアシストにはこだわりたい。(山形は)控え選手もいい選手がそろっているので、生き残るためにも結果を残したい」と、どん欲にゴールを求めている。

12年から16年には湘南ベルマーレに在籍していた。その5年間で2回もJ1昇格を経験した、いわば「請負人」でもある。いみじくもポジションは、湘南のときと同じ位置で得点に絡んでいる。木山監督は「彼の良さはゴールに向かう姿勢とチームのために泥臭く走るところ。毎回、点取ることは難しいので、その面をしっかりと出してほしい」と、ボールへ向かう姿を高く評価する。チームは首位水戸を、勝ち点差1の2位で追いかける。桜の季節に迎える平成最後のホーム戦で、大槻のゴールがサポーターの笑顔を満開にする。【相沢孔志】