モンテディオ山形は3-1でジェフユナイテッド千葉に逆転勝ちし、今季2度目の3連勝で首位に返り咲いた。前半終了間際に先制されたが、後半だけで3ゴールが飛び出し、ホームに集まった9709人の観衆を沸かせた。後半32分にはルーキー坂元達裕(22)が鮮やかな決勝ヘッドを決め、1アシスト1ゴールの活躍で勝利に貢献した。

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山形が第8節ホーム東京V戦(4月7日)以来、約1カ月ぶりに首位に立った。立役者は坂元だった。1-1の後半32分、左サイドを突破した山田主将からのセンタリングを、身長170センチの小柄な体をゴムまりのように弾ませてジャンプ。絶妙のタイミングで頭で合わせ、決勝点を挙げた。やはり首位に立った第8節以来5戦ぶりの一撃。ヘディング弾も決勝弾もプロ初の坂元は「いいボールがきたので思い切りジャンプして(ゴールに)軌道を合わせた。何としても得点したかったので気持ち良かった」と振り返る。

前半44分、攻撃中に相手ゴール前でボールを奪われ、カウンターで先制点を奪われた。だが後半15分、坂元は右サイドをドリブル突破し、FWバイアーノの同点ゴールをアシスト。自身のゴールで勝ち越した後の同41分には、山田主将のダメ押しゴールの起点になった。

東洋大4年の昨年9月、チーム特別指定選手に指定され、今春入団。開幕戦の岐阜戦でプロデビューし、第3節町田戦で初得点を決めた。抜てきした木山隆之監督(47)は「勇気も技術もスピードもある。出し切れば結果はついてくる。開幕時より1ランク上がって相手の脅威になってきた」と成長を認めた。

今季13戦を消化し、8勝3分け2敗の勝ち点27。次節19日はアウェーで12位タイの徳島と戦う。坂元は「この流れを逃さないように勝ち点3を取りに行く」と宣言。山田主将は「やることは変わらない。徹底してやることを増やしたい」と一気に、3度目のJ1昇格ロードを駆け抜ける。【佐々木雄高】