ホーム初勝利を目指したベガルタ仙台の「10度目の正直」はならなかった。90分通してシュート2本に終わり、横浜FCとスコアレスドロー。8月1日の横浜戦で右膝内側側副靱帯(じんたい)を損傷し、離脱していたMF松下佳貴(26)が、13試合ぶりの復帰戦で即先発した。またMFクエンカはホームで初出場。今季の基本布陣4-3-3ではなく2試合連続4-4-2で臨み、11試合ぶりに無失点に抑えたが、12戦未勝利(4分け8敗)は継続してしまった。

松下は「ぶっつけ本番」状態ながら正確な左足を武器に77分間プレーした。前半8分、ゲデスに浮き球の絶妙パス。同20分には左サイドバックのDFパラへスルーパスを通し、攻撃の起点になった。後半12分にMF関口がチーム初シュート。松下はその1分後にCKのこぼれ球からミドルシュートを狙った。同32分に途中交代した。

キャプテンマークを巻いた背番号8は「コンディションはまだまだなので、上げていかないといけない。今日の自分のプレーを振り返り、あまり良かったと思えない。ピッチに帰って来られたのはうれしいが、チームとして勝てず、引き分けで悔しい思い」と厳しい表情で話し、「ボールを多くさわれなかったのは反省点。守備でもっとハードワークしないといけなかった」と続けた。次戦は18日にアウェー浦和戦。13試合ぶり勝利へ司令塔松下がけん引する。【山田愛斗】