第100回を迎えた天皇杯の準決勝が27日、各地で行われ、J1最速Vの川崎フロンターレはJ3王者ブラウブリッツ秋田を2-0で下して4年ぶりの決勝進出を果たした。

JリーグベストイレブンのMF三笘、MF田中がゴール。今季限りで引退するMF中村も終盤に出場し、等々力のピッチに別れを告げた。J1で2位のガンバ大阪はJ2王者の徳島ヴォルティスを2-0で下して元日の決勝(東京・国立競技場)に駒を進めた。川崎Fは初、G大阪は5大会ぶり6度目の優勝が懸かる。

Jリーグ屈指の矛と盾、川崎Fと秋田の対決は、J1王者に軍配が上がった。ゴール前の守りを固めて速攻を狙う秋田に苦戦したが、前半39分に三笘が、後半38分には直接FKで田中が得点し、2-0で快勝した。終始ボールを握って敵陣に押し込み、90分で許したシュートは1本のみ。鬼木監督は「カテゴリーの違う相手で難しかったと思うが、焦れずに自分たちのサッカーをやり続けてくれた。そんなにピンチはなかったし、難しいゲームを全員の力で勝ち取ってくれた」とねぎらった。

引退する中村にとっては、ホーム等々力でのラストマッチ。後半41分にピッチに立つと、この日1番の拍手が送られた。天皇杯はクラブが唯一手にしていない国内タイトル。「天皇杯はみんなの悲願。自分たちらしいプレーができたら勝ちは転がってくると思う」と、現役最後の一戦に向き直った。