関西勢最後の砦(とりで)となった神戸弘陵(兵庫)が、16強で姿を消した。1-3で前回大会4強の帝京長岡(新潟)に逆転負け。前半8分にFW徳弘匠(なる、3年)が先制弾を決めるも、その後に3失点。1年前も3回戦で0-5で大敗した因縁の相手に、またしても敗れた。関西勢は16年度の東海大大阪仰星(4強)と兵庫・滝川第二(8強)以来、4大会連続で8強入りを逃し「東高西低」が浮き彫りになった。

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青く凍ったような冬の空に、無情にも試合終了のホイッスルが響いた。神戸弘陵の選手たちはピッチ倒れ込み悔し涙を流した。前半8分、エースFW徳弘が相手DFをかわし、左足で先制弾。しかし直後に同点弾を浴び、会場は一気に帝京長岡の空気に変わった。後半も14分、16分と立て続けに得点を許し、逆転負けを喫した。

1年前と全く同じ状況での対戦だった。8強入りを懸け帝京長岡と対戦し、前回大会は0-5で大敗。この1年は、選手権の連戦を制して8強入りすることを目標に取り組んだ。前回も試合に出場した7人が先発入りしたが、雪辱はならなかった。谷純一監督(47)は「くしくも同じ相手で、モチベーションも高く試合に入った。決定機は昨年度より多く作ることができたが、決定力が大きな分かれ目になった」と悔やんだ。

DF木谷亮太主将(3年)は「16強の壁をこえるのは簡単ではなくて、何かが足りなかった。2年連続でここで負けたからこそ、1、2年生には頑張ってほしい」と夢を後輩に託した。

関西勢最後の砦も姿を消した。関西勢は4大会連続で8強入りを逃した。厳しい現実が、突きつけられた。【佐藤あすみ】