青森山田が矢板中央(栃木)に大勝して、3年連続の決勝進出を決めた。

前半16分にMF安斎颯馬(3年)が左サイドから思い切りよくシュートを決めて先制。同35分にはDF内田陽介(3年)のロングスローから、浦和レッズへの入団が決まっている主将DF藤原優大(3年)がヘディングで追加点を奪った。

青森山田は後半に入っても攻撃の手を緩めず、開始1分足らずでロングスローの流れから安斎がボレーシュートでこの日2点目をたたき込んだ。続く5分にはFW名須川真光(まさき、2年)がヘディングで得点し、4-0と大きく突き放した。

後半29分には、右クロスに中央の安斎が合わせてハットトリックを達成。今大会3試合1失点と堅守を誇る矢板中央から大量得点を奪い、山梨学院との決勝に弾みをつけた。

黒田剛監督(50)は「前半に2得点できたのは大きかった。0-0とかビハインドの戦いになるのは最悪だった。理想的な入りと結果で、うまく機能した試合だった」と、狙い通りの勝利に手応えを口にした。

決勝で対戦する山梨学院とは、09年度の決勝で対戦して0-1で敗れている。指揮官は「11年前は私も地に足が着いていなくて、開始11分に打たれて、気づいたら終わっていた。自分自身がまだまだひよっこだと感じたくらい。11年前の悔しい思い、去年の(静岡学園との決勝で)逆転敗戦のリベンジと、いろんな意味があるが、青森山田らしく、1年積み上げてきた何でもできるサッカーをぶらすことなく戦いたい」と意気込みを語った。