サンフレッチェ広島ユース所属の17歳FW棚田遼が、いきなり先発でプロデビューを果たした。

城福監督はかねて棚田の起用を考えてきたというが、「昨日の練習前、朝8時過ぎに(起用を)決めて、寮から急きょ(ユースの選手を)何人か呼び出した」と、急な決定だったことを明かした。

広島は3日にFWドウグラス・ヴィエイラら3選手の負傷を発表しており、厳しい台所事情だった。指揮官は「彼を起用することで『ルヴァン杯を諦めたのか』と言われる可能性もあるくらい、一緒に練習していなかったが、ユースの選手を借りて、5対5や6対6の練習はやっていた」。プロの強度でも戦える姿を見て、抜てきしたという。

負ければ1次リーグ敗退もある状況で、棚田は後半15分までプレー。前半28分に横浜F・マリノスFWレオ・セアラのヘディング弾を浴びて失点したが、棚田が退いた後の後半ロスタイム、2年目FW鮎川のゴールで同点に持ち込み、1次リーグ突破に望みをつないだ。

ベガルタ仙台との最終戦は大量得点での勝利が必須なうえに、横浜F・マリノスが清水エスバルスを下す必要がある。城福監督は「他力本願だが可能性があると聞いたので、ここからミラクルを起こしたい。みんながつないで取った勝ち点1を、土曜日のJリーグ(対サガン鳥栖)にもつなげたい。これを転機にチームを上向かせたい」と、5戦勝ちなしと苦戦中のリーグ戦にも勢いを持ち込むつもりだ。

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