J2アルビレックス新潟、不動の左サイドバック(SB)、主将の堀米悠斗(26)が運動量を生かして前線に攻め上がり、高精度のラストパスでゴール演出を狙う。今日16日アウェーFC町田ゼルビア戦へ向け、15日は聖籠町で調整を行った。昨季に続き、キャプテンマークを巻くレフティーは、体もメンタルも好調をキープ。前半戦の最大のヤマ場となる上位チームとの4連戦初戦。堀米が得意の左足で勝利を呼び込む。

堀米のモチベーションはハイレベルを維持している。今季開幕から全13戦で先発出場を続けるレフティーは「どこが相手でも、自分たちのやりたいことが出来ている。早く試合がしたい」と自信を見せる。気温25度を超える中で行われたこの日の練習でも、チームはストロングポイントともなっている「攻守の切り替え」を繰り返し、確認。堀米も素早いチェックでボールを奪うと、正確なパスを味方につないだ。

SBに求められる役割は多様化している。特に新潟のようなポゼッションを重視する戦術となると、攻撃時にサイドに張り幅を取ることや、中央での崩しに加わることが求められる。堀米も「立ち位置と距離感」を意識する。抜群のポジショニングで、左でコンビを組むMF本間至恩の突破力、MF高木善朗のゲームメーク力、DF千葉和彦の攻め上がりを引き出している。さらに、ここ数試合ではFW谷口海斗をターゲットに相手の意表を突く、ロングパスも配球している。「海斗は、パスの回転など細かい部分も要求してくる。裏抜けの長所を生かしたい」。

チームは開幕から13戦無敗で首位をキープ。ここまで31得点9失点と安定した戦いを見せている。攻守がかみ合っている状態で、6位町田との対戦。今季3アシスト目を狙う堀米は「周りとのコンビネーションで堅い守備を崩し、チャンスを作りたい。(上位チームとの4連戦の)初戦に勝って、勢いに乗りたい」と力を込めた。【小林忠】