ジュビロ磐田は1-1で栃木SCと引き分けた。

1点を追う前半44分、右クロスからDF大井健太郎(37)がヘディングで同点弾。主将の9シーズン連続得点となる今季1号で勝ち点1を積み上げた。

得点シーンはセットプレーの2次攻撃からだった。ゴール前に上がっていた大井はチャンスを待っていた。こぼれ球を拾ったMF鈴木雄斗(27)が個人技で右サイドを突破。ふわりとしたクロスを大井が頭であわせた。「いいボールを上げてくれたので、ゴールも近かったし、枠内に飛ばすイメージだった」。直前の動きで相手のマークも外し、ゴール左に流し込んだ。

それでも、試合後は敗戦したような表情だった。9シーズン連続での得点記録にも「ゴールはうれしいですけど、勝ち点3の方がうれしい。うれしさ半分かな」と本音を漏らした。J1昇格を目標に掲げているチームにとって、引き分けでは満足できない。勝利だけを目指しているからこその言葉だった。

今季も残り8試合。首位を走り、目標達成も近づいている。大井は「今は昇格を決められる位置にいるし、自分たちが勝てばいいだけ。相手がどうとかは気にせずに、自分たちのサッカーをしていきたい」と次戦を見据えた。頼れる主将がチームの思いを代弁した。【神谷亮磨】

▽得点経過 前半17分(栃木)柳育崇 前半44分(磐田)大井健太郎