Jリーグの村井満チェアマン(62)が試合後、報道陣の囲み取材に応じた。

一問一答は、以下の通り。

 

-感想は

村井チェアマン 天候にも恵まれ、名古屋グランパスが初めてのファイナリスト。コロナ禍の今年、名古屋はACLで戦って、いわゆる帰国後のバブル期間中にありました。そういう意味では名古屋から羽田に入れずに、直接成田に入って、そこから羽田に戻り、そのままバスで移動する。コンディション管理も大変だったと思いますが、その中で優勝された。心から祝福したいと思います。ワクチン検査パッケージ1万席用意して、入場から導線、応援を拝見しましたが、いわゆる油断することなく、感染マナーを守られた皆さんに支えられて、ワクチンパッケージの検証もうまくいったと思っております。お客さんと一緒に、手拍子でイベントを迎えるのはいいなって思いました。これが転機となって、またこうしたイベントが安全に盛り上がっていけるようにしていきたいと思いました。

-何か問題は

村井チェアマン 名古屋、日産、そして今回。導線、待機列の問題とか、いわゆる3点セット(チケット、身分証明書、ワクチン接種証明、あるいは陰性証明)に不備があった場合は、入れない中、不備の率は今回が最低の数字。しっかり準備して臨まれたと思う。検査パッケージは7回目。数としては最大の中、回数を追うごとに問題なく運営できた。

-SNSでも、動画の拡散など、新たな取り組みが行われた。

村井チェアマン おそらく、時代に我々が付いていけていなかった類のもの。感動をシェアしたいとかありますし、ニーズに合わせる形になったと思う。ファンの方々とともに、ファンがファンを呼ぶ、連鎖に活用できると思っております。

-今後に向けて改善点は

村井チェアマン ファイナルの日が決まっている中、両ゴール裏にクラブのエンブレムを準備して臨むことが出来た。リーグ戦の場合は、どこで優勝するか分からない。カップ戦は一番のハイライトが出来る中、ファン、メディアも準備する。大きな注目点を集めるカップ戦が、非常に有効なプロモーション上のサッカーに、関心を持ってもらえる重要な大会。これからも、ファイナルにいろんなアイデアを走結集して、臨みたい。

-来年は30回大会。セントラルのスタジアム、中間地点での開催は?

村井チェアマン できれば、サッカー専用のスタジアムは理想的ではある。ファイナルになると、例年5万人規模を入れていたので、一定の収容数も必要になる。大きなセントラルのスタジアムみたいなのがあれば、一番望ましい。Jリーグとしても、今後、Jリーグセントラルスタジアム構想は、議論していきたいと思います。現実的にはまだ少し先の話にはなると思うが。

-コロナ禍で、大変な時期だった。

村井チェアマン コロナという本質がなかなかつかめない時期は、中断して対策を講じる時期もありました。当初は手拍子もダメ、太鼓もダメという時も。改めて考えれば、太鼓や手拍子からはウイルスは出ないぞというところから改善してきました。次はもしかしたら、大きなフラッグを持ち込めるかもしれませんし。治療薬が普及するステージにいけば、声を出せるようになるかもしれません。ここまで見事に手拍子だけで応援するのは、日本だけの文化だと思う。ベースをつくってくれたファンのみなさんに感謝したい。

-ファンは声を出せない。我慢を強いられている。

村井チェアマン スポーツ、特に得点が少ないサッカーで、雄たけびって、心の叫び。これを封じるというのは、サッカーを発展、伝えていく中で、相当な私自身も苦しい思いがある。ワクチンを打っても、かかることがある。人に移すことがある。例えば、検査をやっているゾーンでは、声を出すとか、いきなりは出来ないが、専門家のみなさんに提言しながら、理解を仰ぎたい。全てフルオープンで声を出せるとは思わないが、この条件だったら、声を出せるとか、マスクをして、間隔を取って、全員陰性を直前に確認している中で声を出せないか、考えていきたい。これが最後の大きなとりでになる。ただこれを不用意にやってしまうと、危険性だけがハイライトされるのは、サッカーにとって良くないこと。安全であることを前提に、そういうステップに上り詰めたいと思う。こういう条件、状況でトライアルを数クラブで出来るかどうか、その辺りがギリギリのところかなと。