浦和レッズが、劇的な展開で3大会ぶりの天皇杯優勝を飾った。1-0の後半45分。クロスから同点を許したが「お祭り男」が黙っていなかった。

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1-1の後半ロスタイム。途中出場したDF槙野が、右CKからの流れで、決勝点をもぎ取った。契約満了で今季限りで退団する男は、喜びを爆発させ、ユニホームを脱ぎ、ゴール裏のサポーターの前へ駆け寄った。

槙野は試合後のインタビューで「お祭り男、エンターテイナーですから。失点直後(GK西川から)『マキが前に言って、マキがゴール取れ』と強く背中を押されました」と笑顔で話した。GK西川は「このメンバー、スタッフでプレーできるのは、最後だった。何としても勝って阿部選手、槙野選手、宇賀神選手とお世話になったスタッフと優勝したかった」と、しみじみ口にした。「失点してしまったけど、マキが有言実行してくれた。彼は本当に素晴らしい。ACLという切符を与えてくれて、うれしい」と涙ながらに話した。

 

▽日本協会の田嶋幸三会長 浦和はロドリゲス監督のもと、クラブがひとつにまとまっての優勝だと思う。槙野選手のゴールは映画になるようで、情熱が表れたもの。引退する阿部選手の功績に感謝するとともに、経験を日本のサッカーのために還元して欲しいと願っている。