ベルギーのシントトロイデンから2年半ぶりに古巣の鹿島アントラーズに復帰したFW鈴木優磨(25)が、常勝鹿島の復活を掲げた。

新体制発表が22日、鹿嶋市内で行われ、鈴木がクラブのレジェンド、小笠原満男氏が背負った背番号40のユニホームを着て登場。「全タイトルを取るために帰ってきました。2ケタ得点は必ず取る」とあいさつした。チームは今季、下部組織出身のMF土居が主将で、鈴木がMFピトゥカとともに副主将を務める。

背番号40は自ら覚悟を持って選んだという。「一番、プレッシャーがかかる番号は何かと考えたとき、このクラブに一番、タイトルをもたらしてきた人の番号ではないかと。次につけるのは自分だと、まだまだですが、責任と覚悟を持ってつけさせていただくことになりました」と説明した。

今冬、シントトロイデンから3季連続でタイトルを逃したチームに電撃復帰。昨季は17得点を挙げ、欧州でステップアップの可能性もあったが「鹿島のタイトル」を目標に復帰を決めた。前回の鹿島在籍時には国内タイトルとアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)優勝も経験している。ともにプレーした小笠原氏、曽ケ端準氏から「勝つためのプレー」を見て育ってきた。「汚いプレーはサッカーの一部。勝っている中で時間を稼ぐプレーなどは、言葉ではなく背中で見てきた。それを体現できれば。背中で見せていきたい」。小笠原氏の重い背番号を背負い、ともに鹿島の勝者のメンタリティーをチームに注入する。【岩田千代巳】