鹿島アントラーズとJ2水戸ホーリーホックが戦う開幕前恒例の茨城ダービー・プレシーズンマッチは、鹿島が0-1で競り負け、16回目の大会で初黒星となった。

鹿島は小笠原満男氏が背負った背番号「40」を受け継いだFW鈴木優磨(25)が主将マークを巻いてピッチに立ったが、前半28分にPKをストップされ、チームを勝利に導くことは出来なかった。

今季から就任したスイス人のバイラー監督が入国できず、岩政大樹コーチ(40)が監督代行として指揮を執った。岩政コーチは「勝てなかったことが、プロとしてすべてですが、個人的には開幕前にいろんな情報を得られたのは有意義だったと思っている」と総括した。

サガン鳥栖から加入したMF樋口雄太(25)がボランチとして先発し攻撃を活性化させ、途中から4-4-2から4-2-3-1とシステムを変え、交代枠5人をすべて使い、MF仲間隼人ら新戦力を試した。岩政コーチは「メンバーの組み合わせ、立ち位置を変えてもらいながら見ていった。いい情報を得られた」と振り返った。

バイラー監督が不在の中、岩政コーチがキャンプから指揮を執っている。練習内容などをバイラー監督に報告し、アドバイスをもらっていたという。岩政コーチは「監督から必要以上に要求はなく、現場を尊重していただいている」。

来週のガンバ大阪との開幕戦は岩政コーチが指揮を執ることになるが「予期せぬことで。戸惑いもなくはないんでしょうね」としながらも「冷静に1つ1つ、1日1日進めることが出来ている。今日まで非常にポジティブな空気が流れていて、いろんなことがうまく運んでいた。それが、ここで結果につながらなかったことが、非常にいい薬になると思って見ていました。それを生かしながら来週を迎えたい」と前を向いた。