ヴィッセル神戸にロシア1部ロストフから移籍した元日本代表MF橋本拳人(28)が3日、オンラインで入団会見を開いた。

ロシアのウクライナ侵攻を受け、国際サッカー連盟(FIFA)が両国のクラブ所属の外国籍選手らを対象に、移籍期間外の国外移籍を一時的に認めた特例措置を受け、3月末に神戸加入が決まっていた。契約は6月末まで。

入団発表の際に「ここ1カ月間、難しい状況だった」とコメントしていた橋本は、ロシアでは3月上旬に試合に出場した後、ほぼ練習ができていなかった。この日の会見では「(難しかったのは)個人的な気持ちのところ」と説明。今月1日から神戸の練習に参加し、急ピッチで仕上げているという。

神戸を選択したのは「クラブ(移籍先)が決まる前に、日本に帰るのを先に決めていて、神戸がオファーをくれた。熱意ややりがいを感じた。経験のある選手が多く、僕がミスをした時に怒鳴りつけてくれる選手がいると思う。成長を考えた時に一番いいクラブ」と話した。

神戸は現在、クラブワーストを更新し続け、J1開幕8戦未勝利(4分け4敗)の17位に沈む。今月中旬からはアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグのタイ遠征も始まる。

橋本は「気持ちは120%、準備ができている」といい、6日の古巣FC東京戦がデビューの舞台になる可能性がある。「アウェーの立場で、味スタでプレーするのは想像がつかない。神戸は勝てていないので、力になりたい一心」と意気込んだ。

ワールドカップ(W杯)に臨む日本代表への復帰についても、「常にアピールしていかないといけない立場。次の代表に入れるように」と決意する。

東京・板橋区生まれの橋本は、20年夏にFC東京からロストフに移籍。183センチ、72キロのボランチで、J1通算132試合14得点。日本代表は13試合1得点の実績がある。