J2アルビレックス新潟は20日、ホームでロアッソ熊本と対戦する。17日は聖籠町で練習を行った。4試合ぶり勝利となった前節14日のアウェー栃木SC戦(2-0)で移籍後、初出場初先発となったDFトーマス・デン(25)は好調を維持する。この日に行われた攻撃練習では速い縦パスを次々と前線に通し、ビルドアップにリズムを作り出した。ホームデビューが期待される今節でも、攻守両面でチームを連勝に導くつもりだ。

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約2時間、トミー(愛称)は額に流れる汗を拭いながらボールを追った。フルコートを使った攻撃練習ではGK小島亨介(25)を含めて強弱をつけたパスを最終ラインで回し、隙を見て鋭いフィードを前方に送った。「いい練習ができているので自信はついてきている。守備陣の特長も理解できています」と充実した表情を見せた。

今季初出場となった14日の栃木戦はセンターバックで先発フル出場。田上大地(29)とタッグを組み、スピードと驚異的なジャンプ力を生かして2-0の無失点勝利に貢献した。前半40分には相手のパスミスをダイレクトでMF伊藤涼太郎(24)に送り、FW鈴木孝司(33)の先制点につなげた。「インターセプトをトラップしていたら状況は変わっていたはず。いい判断ができた」。松橋力蔵監督(53)も「トミーはスピード、判断、質、全てにおいて高いレベル。実戦から離れている中、よくやってくれた」と評価した。

J1浦和から1月にチーム加入もケガで思うようにプレーができず、苦しい時間を過ごしたが、チームメートやスタッフ、ファンからの励ましを力に変え、リハビリに取り組んだ。「監督は声を掛け続けてサポートしてくれた。期待に応えたい。必ず、J1昇格を成し遂げる」と力を込める。

20日の熊本戦での本拠地デビューに向け、コンディションは万全だ。「(体調は)ほぼ100%。観客席から見ていたピッチに立てる。いいパフォーマンスを示したい」と笑顔で勝利貢献を誓った。【小林忠】