J2で2位アルビレックス新潟は3日、ホームで7位大分トリニータと対戦する。前節(8月27日)は敵地で岩手を2-0で下し、連勝を3に伸ばして首位横浜FCを勝ち点1差でピッタリ追走する。ボランチで先発出場した秋山裕紀(21)は中盤の底でゲームを組み立てるだけでなく積極的に前線に飛び出し、チャンスをつくった。リーグ中盤戦以降、出番を増やす“攻撃のバランサー”は優勝でのJ1昇格に向け、ゴールに直結するプレーに磨きをかけている。

    ◇    ◇    ◇

技巧派ボランチがリーグ戦最終盤のキーマンに名乗りを上げる。8月30日のミニゲームで秋山は広い視野とパス力を生かし、ゴールをお膳立て。シーズン序盤は出場機会を多く得ることが出来なかったが、8月は全4試合(先発2)に出場して存在感を示す。リーグ戦は残り9試合。「全試合に出場し、チームで一番、昇格に貢献したいと思っている」と強い思いを口にした。

今季11試合目の出場となった前節岩手戦はボランチでコンビを組んだMF島田と交互に前線に飛び出し、MF高木、MF伊藤らと連係して攻撃にリズムを作り出した。後半29分にはゴール中央からFW谷口にスルーパスを通すなど好機も演出。「1つ前に顔を出すことを強く意識した。(周囲と)イメージを共有し、これまでと違った形を表現できたと思う」と振り返る。

ゴールに直結するプレーを心がけるが、岩手戦ではミドルシュート2本も、枠をとらえられなかった。「打つだけでなくゴールに飛ばさないと。練習からもっと質にこだわらないと」と今季初得点へ足を振る。

秋山がプレータイムを増やした8月14日栃木戦から3戦連続で完封勝利を挙げ、首位横浜FCを勝ち点1差で追走する。「ここ3戦いい勝ち方が出来ている。次のステージに上がるためにも自分たちに自信を持って残りのシーズンを戦っていく」。【小林忠】