J1ジュビロ磐田MF古川陽介(19)が宿敵撃破を誓った。22日の清水との「静岡ダービー」に備え、18日は磐田市内で調整した。J1残留のためには敗戦が許されない状況で迎えた前節横浜F・マリノス戦では後半途中から出場し、決勝点をマーク。プロ1年目のルーキーが挙げたJ1初ゴールで首位を破った。試合後は友人らから祝福の連絡が絶えなかったといい、「みんなに祝ってもらえて、やっと実感が湧いてきた」と喜びをかみしめた。

今季も残り3試合で現在最下位。ただ、前節勝利したことでJ1残留に望みをつないだ。清水との勝ち点差は「4」。静岡ダービーの翌週は勝ち点5差で追っている16位ガンバ大阪との直接対決も控えている。古川は「負けたら終わりという状況に変わりはない。残り3試合はトーナメントだと思っている」と勝利だけを見据えた。

追い込まれた状況下でも楽しむ姿勢は忘れていない。静岡学園高の3年間で培ったのは、見る人を魅了して勝利に貢献すること。古川には1人で局面を変えられる突破力がある。リーグ戦4試合目で待望の1発も飛び出し、「迷いはなくなった」と吹っ切れた。

自身にとって次戦は初の「静岡ダービー」。古川は「静岡で1番熱い戦いなので楽しみ。自分のプレーを全開で出せるように準備したい」と意気込んだ。勝つことで道は開ける。恐れを知らないルーキーが残留を争うライバルの脅威になる。【神谷亮磨】