セレッソ大阪とサンフレッチェ広島が激突するルヴァン杯決勝が22日、東京・国立競技場で行われる。決戦前日の21日、両チームが国立競技場で前日練習を行った。

広島には、水頭症の手術を受け、集中治療室(ICU)で治療を受けていたFW工藤壮人さん(32=テゲバジャーロ宮崎)が17年から2年間、在籍していた。練習中、国立競技場の広島のベンチには、広島で工藤さんが背負った「50」と「9」のユニホームが飾られていた。闘病中だった工藤さんを後押ししようとするエールだった。

しかし、思いは届かなかった。練習後の同日夜になって、工藤さんの訃報が所属の宮崎から発表された。

広島にとって、C大阪戦は、特別な意味を持つものになった。

16日の天皇杯決勝ではJ2のヴァンフォーレ甲府にPK戦の末に敗れた。

広島は、リーグ戦のタイトルは手にしているが、一発勝負となると、過去に天皇杯で6回、ルヴァン杯で2回決勝に進出しているが、すべて準優勝に終わっている。前身の東洋工業時代に天皇杯を3度制しているが、Jリーグ発足後、“9度目の正直”で初優勝を狙う。