「奇跡の36歳」がいれば、「奇跡の逆転V」も不可能ではない。
リーグ最終節。川崎フロンターレMF家長昭博(36)が、メークミラクルの主役になる。今季ここまで全試合出場。得点ランク2位タイの12得点を記録する。36歳シーズンでの2桁得点は、日本選手では02年中山雅史、13年の中村俊輔の35歳を上回り、最年長記録。衰え知らずの男が、川崎Fにはいる。
得点ランクトップの清水FWチアゴ・サンタナ(29)とは1点差。J史上最年長となる36歳での得点王が、誕生するかもしれない。本人は、これまでも「得点王になったら、日本サッカー界はやばいと思う」「一切興味がない」と否定的だったが、何が起こるか分からないのが奇跡。
「ミラクルボディー」の同学年対決を制す。スタメンが発表され、家長は主戦場の右ウイングに入った。相手の左サイドバックには、FC東京DF長友佑都(36)。ともに年齢を感じさせない筋肉美をまとい、強靱(きょうじん)な体幹を武器とする。W杯カタール大会の日本代表にも選出された長友に対して、家長は「本当にすごい。同い年として誇りに思う」と敬意を示すが、勝負となれば、話は別。
首位横浜F・マリノスとは勝ち点差2。ただ、得失点差は11と開いている。横浜がヴィッセル神戸に引き分け、川崎Fが勝利すれば、勝ち点で並ぶが、奇跡の逆転優勝には、12点差以上が必要。実質的に横浜が負け、川崎Fの勝利しか望みはない。優勝すれば、まさに奇跡の逆転V。
普段はクールな家長。そんな男の満面の笑みが、川崎の対岸で、見られるかもしれない。【栗田尚樹】



