第101回全国高校サッカー選手権が28日に開幕する。

4年ぶり2度目の出場で全国初勝利を目指す浜松開誠館は、31日の2回戦で大津（熊本）と対戦（埼玉・浦和駒場スタジアム、午後2時10分）。日刊スポーツ静岡版では「浜松開誠館　新しい景色へ」と題して、チームの顔触れを連載する。

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MF松本大樹（3年）はフットサル仕込みの足技で攻撃にアクセントを加える。中学3年時にはFCツインズ愛知のメンバーとして全日本U－15フットサル選手権に出場。全国舞台を経験している。「個人で局面を打開するプレーが得意」。狭いコートで培った足元の技術は今でも生かされている。

164センチと小柄だが、鋭いドリブルが最大の武器。心掛けているのは常に相手選手が嫌がるポジションを取ることだ。フリーでボールを受けることで相手からのプレスをかいくぐり、ゴールに向かえる。「常に考えながらプレーする」ことで、フィジカル面でのハンディをカバーしてきた。

キック精度も特徴で、「春以降にFKをずっと練習してきた」。藤枝東との県選手権決勝では左斜め45度の位置から直接決めて、先制点をマーク。「得意な位置だった」と、居残りで蹴り続けてきた練習の成果を発揮した。実力が拮抗（きっこう）する全国大会でもセットプレーは重要な戦略の1つ。松本は「そこでスコアを動かせれば優位になると思う」とゴールへの意欲を示した。

全国選手権を最後に選手としての区切りをつけるという。大学進学後は勉強に専念し、将来は「金融関係の職につきたい」。自身にとって、全国大会は集大成となる舞台。松本は「悔いを残さないように楽しみながらプレーしたい。サッカーを始めて12年。自分でここまで積み上げてきたもの全て出し切りたい」と、完全燃焼する。【神谷亮磨】

◆松本大樹（まつもと・だいき）2004年（平16）6月6日、愛知県生まれ。小1から守西FC（愛知）でサッカーを始め、小2から中3までFCツインズ愛知でプレー。家族は両親、姉、兄。164センチ、57キロ。右利き。血液型O。