今季からJ3アスルクラロ沼津の指揮を執る中山雅史監督(55)が初陣での勝利を誓った。

5日のアウェー・カマタマーレ讃岐戦に備え、2日は裾野市内で調整。開幕戦を3日後に控えたピッチでは「ゴン監督」のゲキが響き渡った。「球際強く」「最後までやり切れ」。この日の練習では主にゴール前での対人メニューを反復。指揮官の熱い指導に触発された選手たちも公式戦さながらの激しいバトルを繰り広げた。

中山監督は選手として在籍していた2020年以来3シーズンぶりに沼津に戻ってきた。指揮官として迎える開幕戦に向け、気持ちは高ぶっている。「自分にとっても(監督として)初めてのゲーム。アウェーだけど思い切り戦いたい」。チーム始動から選手に求めてきたのはアグレッシブに戦うこと。普段の練習から球際での勝負にこだわる姿勢を要求してきた。

ベースとなるシステムや戦い方については明言しなかったものの、チーム作りの進捗(しんちょく)状況については一定の手応えを感じている。MF菅井拓也(31)も「(中山監督は)妥協を一切許さない。ここまで濃い練習ができている」。練習試合などの実戦を通じて明確になった戦術面の細部を詰めて初陣に臨む構えだ。

今季のクラブスローガンは「結束 ~熱く闘え~! 」。中山監督は「選手と監督では少し違う部分もあるけれど、情熱は変わらない。その熱を伝えていけたらいい」と言った。熱血漢のもとで生まれ変わった「新生沼津」が、いよいよベールを脱ぐ。【神谷亮磨】