鹿島アントラーズが、MF藤井智也(24)の今季初得点などで横浜FCに快勝した。

藤井は前半9分、MF樋口のパスにスピードを生かして抜け出し、右足でゴール左に流し込み先制点を決めた。藤井は「練習でシュートを決めた記憶がなくて。思い切り打って、GKの顔を狙ってよけて入るかなと想像したが、あの瞬間はコースを狙ってみたら入りました」と笑みをこぼした。

前節の川崎フロンターレ戦は、勝利が目の前に来たところで、10人の相手に逆転を許した。ショッキングな敗戦で、チームの空気も重かったという。

ミーティングでは岩政大樹監督(41)が「34試合の(うちの)1試合。目の前の試合を大事にしていこう」と話したことで前を向けたという。藤井は「僕は、その言葉で楽になった。どの試合も1試合に過ぎない。目の前の試合をやっていこうと集中できた」と振り返った。

今季、サンフレッチェ広島から加入。3バックの広島での主戦場はウイングバックだった。鹿島ではより攻撃的な位置で起用されている。藤井は「ウイングバックは走力でごまかしがきいたけど、攻撃で違いを出さないと。得点にはこだわるようになりました」。

FW知念慶が開幕戦と前節で得点し、FW鈴木優磨もアシストと得点が続く。それだけに、藤井は「1、2試合目で3枚のアタッカーで自分が仕事できてなかった。ほっとしている」と振り返った。

続けて「去年は25節、一昨年は最終節での得点。(VARで取り消しになった)2点目が決まっていたらキャリアハイでした」と笑わせ「3人でコンスタントに点が取れれば強いチームになっていく。競争に勝っていかなくてはいけない」と気を引き締めた。【岩田千代巳】

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