J2藤枝MYFCの須藤大輔監督(45)が特別な一戦での勝利を誓った。

11日はアウェーでヴァンフォーレ甲府と対戦(JITス、午後1時)する。10日は当初非公開だった練習を公開に変更して最終調整。2試合ぶりの白星に向けてセットプレーなどを確認した。指揮官にとって甲府は「思い入れのあるチーム」。選手として03年から5シーズン在籍したクラブとの対戦はシーズン開幕前から心待ちにしていた。

須藤監督は現役時代に計5クラブでプレー。甲府は最も長く在籍し、J2からのJ1昇格なども経験した。文字通り「須藤ダービー」。高ぶる思いは胸に秘めながら、「いい試合をして勝ちたい。甲府ファンも藤枝ファンに変えたい」と、理想に掲げる超攻撃的サッカーで真っ向勝負する。

相手は昨年の天皇杯を制した格上で堅固な守備を誇る。カウンターを警戒しつつ、「自分たちのカウンター返しが効くと思う」と攻略のポイントを挙げた。ボールを失った瞬間から即時奪還を目指し、敵陣で速攻を仕掛ける。今季初黒星となった前節秋田戦の反省を生かし、ミドルシュートを狙う積極性も選手に求めてきた。

チームは開幕3試合で2勝1敗。上々のスタートにも、「もっと質を上げる。そこはやり続けたい」と表情を引き締めた。監督として古巣に戻る甲府から勝ち点3を持ち帰ってくる。【神谷亮磨】