藤枝が完勝で4試合ぶりの白星を挙げた。アウェーで山口に3-0。エースがチームを勝利に導いた。FW渡辺りょう(26)は前半に2得点。J通算100試合目となるメモリアルマッチに花を添えた。
チャンスを確実に仕留めた。前半7分、渡辺は味方が放ったシュートのこぼれ球に反応。GKがはじいたボールをダイビングヘッドで合わせて、4試合ぶりの1発をたたき込んだ。「狙っていたこぼれ球をしっかりと押し込むことができた」。同32分にはゴール前で相手DFに競り勝ち、右足で冷静にゴール右隅へ。今季2度目のマルチ弾で得点ランクもトップ(5得点)に浮上した。
0-5で大敗した前節東京V戦は今季初めて先発から外れた。この日は「チームとして原点に返ってやるべきことをやった」。自身は前線からの献身的な守備を徹底。チームのために走り続けた点取り屋は開幕戦以来のフル出場を果たし、試合後はピッチに倒れながら喜びをかみしめた。
チームは開幕2連勝から3連敗。アウェーでつかんだ勝ち点3で勝率を五分に戻した。須藤大輔監督(45)は「負けが込んでいる中でも信念を持ってプレーできた結果が勝利につながった」とたたえた。チームスタイルを変えずにつかんだ1勝で再び息を吹き返した。次戦は開幕から6戦負けなしで首位を走る町田が相手。渡辺は「アウェーだけれど、いい準備をしてしっかりと戦いたい」と力を込めた。