Jリーグは18日、実行委員会を開き、シーズン制移行の協議を行った。J1、J2、J3のクラブ代表者を相手に、26年ワールドカップ(W杯)北中米大会終了のタイミングで、8月初旬にリーグ戦を開幕し、翌年5月下旬にシーズンを終える「秋春制」への移行を話し合った。

日本サッカー協会がJリーグに提案したものだが、Jクラブ代表者からは反対の意見が多かったようだ。

26年はW杯があり、6月初旬から約7週間、リーグ戦が中断される。日本協会は、そのタイミングがシーズン制移行の適期と判断し、提案した。雪の多い地域を配慮して1月から5週間以上、ウインターブレークの期間を設けるなどの提案をしたが、実行委員の多くは現行維持を指示したようだ。

日本協会の主張は、主に4つ。(1)猛暑の試合開催減少による選手のパフォーマンスアップ(2)シーズン中の海外移籍により発生するチーム再編成の回避(3)世界基準となっている欧州とシーズンを合わせられる(4)ACL日程に合わせやすい

しかし、シーズン制移行に反対するクラブの主な意見は(1)雪国地域クラブの不利益(2)移行する年に、スポンサー契約を1年から1年半などに要求しづらい(3)自治体が保有するスタジアムを押さえる時期がずれるため、確保が難しい(4)現行の4月~3月の教育制度との不一致(5)引退や解雇された選手のセカンドキャリアのタイミングが、一般社会のタイミングとずれる、などがある。

ある実行委員は「今日は7割以上の社長がシーズン移行に消極的な発言をしていたので、現実的には難しいと思う」と話した。秋春制への移行は、13年と17年にも行われ、いずれも反対意見が多く断念した。Jリーグ今後も協議を続け、今年中には結論を出す予定だ。